のりとはさみ

サッカーや本が好きな大学生の日記です。

古本

きょうは近所の古本屋に本を売りに行った。

きっかけは父に貸した新書が裏表紙に油染みをつけて帰ってきて、これは本棚に入れたくないな、と思ったことだった。先月本棚を整理したときに溢れた本がそこそこあったので、一緒に売ってしまおうと思った。

家から一番近い古本屋まで、紙袋に30冊入れて自転車で持って行った。けっこう重かった。

 

計29冊で700円と少しの売上げ1冊は表紙に折れ目がついているということで買い取ってもらえなかった。例の新書はどうやら人気があったらしくて400円の高価買取の対象だった。店員が裏表紙の油染みに気づかなかったのか、ばっちり400円の値がついた。僥倖だった。というより、その新書以外は1冊平均10円の査定というのが世知辛い。

 

正直、古本屋に売るよりインターネット上のフリマでセット売りするほうが高く売れるのだろう。けれど、梱包して発送するのがめんどくさい。まったく顔も名前も分からない相手に自分の中古品を売るのは気が引ける。だから安く買い取られるとしても古本屋に持って行くようにしている。

ただ、古本屋(特にチェーン店)の「商品」に貼ってある値札のシールが悪質だから、その古本屋では本を売るのみで本を買うことはほとんどない。中学生のときそこで200円の古本を買ったことがある。その本を読み終え、値札のシール(とても厄介、剥がしにくい)をはがしてできる限り綺麗なまま同じ店に売りに行ったら5円の査定だった。いま思えば現実はこんなものだと思うが、結局それ以降そこで古本を買ってない。

 

話が長くなってしまった。

売りに行く前に本を掃除しながらなんとなく考えたのは、私が本という物質を一番大事に扱っている時間は、売りに行く本を掃除しているときかもしれないということだった。読んでいて楽しくなかった本も、買って以降まったく読まなかった本も、売りに行く前に表面を拭いている時間だけは丁寧に扱っているはず。

 

きょうの725円は明日の映画鑑賞代にするつもり。全然足りないけど。